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マイナス金利下に強い

マイナス金利下に強い
(市場でプラス効果が出なかったことも影響)
最後に、今回のマイナス金利導入では、「市場においてプラス効果が顕在化しなかった」ことが評判の悪さを際立たせた。従来の量的・質的金融緩和やその拡大も副作用のリスクは当然存在したのだが、政策決定を受けて市場で急激な円安・株高が進み、効果がはっきりと出たため、批判ばかり集中することは避けられた。
一方、マイナス金利政策決定後は、従来とは異なり急激な円高が進行し、株価も上昇しなかった(表紙図表参照)。世界的に先行き不安が高まっており、ドルの総合的な強さを表すドルインデックスが急落したように、米利上げ観測の後退からドル安圧力が急激に強まっていた時期であったため、そもそも円安・株高を促すのはハードルが高かった。ただし、効果が出なかったがために、副作用に視線が集中してしまった面がある。

【講演】 マイナス金利付きQQEと日本経済

一見複雑そうですが、理屈は簡単です 2 。金融機関が日本銀行に持っている当座預金残高を基礎残高(0.1%の付利が付く部分)、マクロ加算残高(ゼロ金利の部分)、政策金利残高(マイナス0.1%の金利の部分)に分けて、マイナス金利が適応されるのは政策金利残高の部分だけという仕組みです。日本銀行は年間80兆円マネタリーベースを供給していきますので、全体として当座預金は増加し、マイナス金利の適用部分が多くなっていきます。そこで、3か月ごとにゼロ金利が適用される部分を増加させ、マイナス金利が適用される部分がそれほど大きくならないようにします。直近の4月積み期では、従来通りの0.1%を付利する部分が209兆円、ゼロ金利部分が45兆円、マイナス部分が21兆円です。

  1. 2 実務面のより詳細な説明は「日本銀行当座預金のマイナス金利適用に関する実務面のQ&A(取引先金融機関等向け)」を参照。
  2. 3 「量的・質的金融緩和:2年間の効果の検証」日銀レビュー、2015-J-8。

ゼロ金利政策と金融仲介機能

  1. 4 当期純利益は業務純益から税金等を差し引いた最終的な利益。業務純益は、預貸取引や手数料、債券などの売買損益等から経費を差し引いた利益で、コア業務純益は、業務純益から変動の大きい債券関係損益、一般貸倒引当金繰入額を差し引いたもの。近年、コア業務純益が安定して推移する中で、当期純利益が急激に改善しており、一般貸倒引当金繰入額の減少が利益改善に大きく寄与していることが分かる。

マイナス金利政策への反発と金利低下

4.金利低下の要因

長期的にみて日本の金利が低下したのはなぜかと言えば、名目GDPの上昇率が低下したからです 5 。名目GDPの成長率が低いとは、実質GDPの成長率も物価上昇率も低かったということです。このような状況ではお金を借りて設備投資をしても儲からず、皆がお金を借りてくれないので金利は下がってしまいます。

図表6に示すように、名目GDPの伸び率は低下しています。日本の場合、1990年代初まで前年比5%以上だった名目GDPの上昇率が、1990年代2.0%、2000年代にはマイナス0.7%、2010年代(2010~15年、以下同じ)1.0%と1990年代以降、平均してほとんどゼロになっています。日本の名目GDPは1997年でピークの523兆円となり、量的・質的金融緩和政策を始める前の2012年の475兆円まで、増加するどころか縮小してしまいました。しかし、その後の3年間で、2015年には499兆円と、わずかですが上昇しています(2014年の消費税増税の効果を除く 6 と493兆円)。

  1. 5 Hibiki Ichiue and Yuhei Simizu, "Determinants マイナス金利下に強い of マイナス金利下に強い long-term yields: A panel data analysis of major countries", Japan and the World Economy 34-35 (2015) 44-55 (一上響・清水雄平「長期金利の変動要因:主要国のパネル分析と日米の要因分解」日本銀行ワーキングペーパーシリーズ、No12-J-6、日本銀行、2012年5月)によれば、長期金利の低下は、予想インフレ率と労働生産性予想上昇率の低下によって説明できるという。現実のインフレ率と労働生産性上昇率の低下は、適応的にその予想も低下させるから、金利の低下を、実質GDPと物価の上昇率の低下で説明できることになる。
  2. 6 消費税導入の消費デフレータに対する影響は消費者物価指数と同じで、GDPデフレータに対する影響はその6割とした。具体的には3%導入時は1.2%、5%増税時は0.9%、8%増税時は1.マイナス金利下に強い 2%を差し引いた。

実質GDP成長率はなぜ低下したか

ではなぜ日本の実質GDPの成長率が低下したのでしょうか。これには様々な議論があって、これを紹介していると話が終わりませんので、簡単に私の考えをまとめておきます。日本の成長率の低下は、TFP(技術進歩)、資本投入、労働投入のそれぞれがほぼ同じように寄与して低下したことで説明できると思います。ただし、資本投入と労働投入が減少したのは、不十分な金融緩和政策で長期間デフレが継続したことが大きく影響していると思っています 8 。これについては多くの文献があります。様々な考えの論者の主張を掲載したうえで相互に議論しているものを一つだけ文献として挙げておきます 9 。ともかく、実質GDP成長率のトレンドが低下すれば、やがて実質金利は低下します。

マイナス金利下に強い! 資産運用方法を考えよう

【攻める!】マイナス金利下に強い!資産運用方法を考えよう

なぜマイナス金利に強いの?

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マイナス金利政策は、なぜこれほど評判が悪いのか?~金融市場の動き(4月号) | ニッセイ基礎研究所

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(市場金利のマイナス化で副作用への懸念が台頭)
まず、最初の理由としては、今回マイナス金利政策の特徴として、「副作用への警戒感がいつになく強い」ことが挙げられる。そして、その発端は市場金利の動きにあると考えられる。そもそも金融緩和は金利を押し下げることを政策の波及経路としており、これまで、黒田日銀でも量的・質的金融緩和の導入や拡大を受けて、金利は低下してきた。ただし、今回のマイナス金利政策導入はこれまでの緩和策よりも金利を急激に押し下げ、代表的な金利指標である10年国債利回りまでもがマイナス圏に沈んだ。

黒田緩和後の10年国債利回り(2ヵ月間の変化幅)/10年国債利回りの推移

この結果、「銀行収益への悪影響」が市場などで強く意識された。市場金利のマイナス化によって貸出金利が大きく下がり、利鞘が大きく圧迫されるためだ。また、銀行の保有する日銀当座預金に対するマイナス金利の適用によって、直接的に銀行収益を損なう点もこの見方に拍車をかけた。銀行は経済の血流たるマネーを市中に送り出すポンプの役割を担っていると言えるが、銀行収益が圧迫されることで、銀行の仲介機能がかえって損なわれるという懸念も高まった。
また、銀行以外の金融機関や年金への悪影響も強く意識された。運用資産の主力である国債の利回りがマイナス化したことで、運用難の度合いが強まるためだ。実際に金融機関では商品の販売停止が相次いでおり、マイナス金利の負の側面が目に見える形で即座に現れることになった。
さらに、家計を中心に、銀行収益が悪化することで、将来、銀行預金がマイナス金利になるのではないか?あるいは、口座維持手数料などが導入されて実質的なマイナス金利状態になるのではないか?という懸念が強まった。

(政策の分かりにくさが効果を削ぎ、不安を高めた)
また、2つ目の理由としては、今回のマイナス金利政策は、「わかりにくい」という点が挙げられる。量的緩和は、「日銀がマネーを大量に発行し、株などを買う」ものと説明でき、景気への効果が幅広く理解されやすいうえ、歴史もそれなりに長い。一方、マイナス金利政策は、「日銀当座預金を三層構造にし、その一部にマイナス金利を適用する」という説明になるが、仕組みが難しい。また、同政策の前例は欧州の一部に限られ、歴史も浅いため、その影響などの不透明感も強い。従って、より丁寧な説明が必要になるのは明らかであったのだが、当初の説明は十分だったとは言い難い。日銀はその後、「5分で読めるマイナス金利」という想定問答集などで改めて説明を試みているが、マイナス金利決定からかなりの時間を要している。
さらに、導入の経緯も分かりにくさを助長した。黒田総裁は直前までマイナス金利政策の導入に否定的な見解を繰り返していただけに、唐突に「効果があるので採用」と言われても、整合性に欠ける。
現在の日銀は、「人々の期待への働きかけ」を政策経路の一つとして重視しているが、マイナス金利政策は、その分かりにくさから前向きな期待に働きかけることができず、かえって不安に繋がった。

黒田緩和後のドルインデックス(2ヵ月間の騰落率)

(市場でプラス効果が出なかったことも影響)
最後に、今回のマイナス金利導入では、「市場においてプラス効果が顕在化しなかった」ことが評判の悪さを際立たせた。従来の量的・質的金融緩和やその拡大も副作用のリスクは当然存在したのだが、政策決定を受けて市場で急激な円安・株高が進み、効果がはっきりと出たため、批判ばかり集中することは避けられた。
一方、マイナス金利政策決定後は、従来とは異なり急激な円高が進行し、株価も上昇しなかった(表紙図表参照)。世界的に先行き不安が高まっており、ドルの総合的な強さを表すドルインデックスが急落したように、米利上げ観測の後退からドル安圧力が急激に強まっていた時期であったため、そもそも円安・株高を促すのはハードルが高かった。ただし、効果が出なかったがために、副作用に視線が集中してしまった面がある。

(今後はコミュニケーションが重要に)
このような経緯で評判が悪くなってしまったと考えられるマイナス金利政策だが、日銀にとって重要な追加緩和オプションであることには変わりないだろう。なぜなら、これまでの量的・質的金融緩和の主軸であった大規模国債買入れは、遠くない将来の限界が市場で意識されているため、これ以上買入れペースを拡大することは、かえって持続可能性への疑問を高めると考えられるためだ。
しかし、市場や世論の評判が悪いままでマイナス金利を拡大していくことはなかなか難しい。市場や人々の期待にかえってマイナスに働きかけてしまうリスクがあるためだ。

2.日銀金融政策(3月): 景気認識など色々と下方修正

(日銀)維持
日銀は、3月14~15日に開催した金融政策決定会合において、金融政策の維持を決定した。マネタリーベースが年80兆円に増加するペースでの資産買入れと、一部日銀当座預金への▲0.1%のマイナス金利適用を継続する。前者に対しては反対者が1名(木内委員)、後者に対しては反対者が2名(木内委員・佐藤委員)出た。なお、細かい点では、日銀当座預金のうちゼロ%金利を適用するマクロ加算残高の設定方法、MRF受託残高のマイナス金利適用除外なども決定した。
声明文では、景気の総括判断を、「基調としては緩やかな回復を続けている」(従来は「緩やかな回復を続けている」)へ下方修正。個別項目では、輸出、住宅投資と予想物価上昇率の判断を下方修正した。
黒田総裁は、会見でマイナス金利政策について、「金利面では政策効果は既に現れている」、「今後、その効果が実体経済や物価面にも波及していくものと考えている」との認識を示し、そのもとで「(同政策への)評価もポジティブなものとして定まっていくのではないか」と発言。その一方で、金融機関への過度の影響を否定するなど、マイナス金利政策の効果の強調、過度の副作用の否定に力点を置いた。既述のとおり、同政策に対する市場や世論の評判は芳しくないため、今後の継続・拡大のためにも、評価の改善を図ったものと考えられる。
なお、今後の金融政策については、「必要な場合に、量・質・金利の3つの適切な組み合わせで追加緩和を行う」と表明し、緩和期待を繋ぐことも忘れなかった。

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