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インサイダー取引

インサイダー取引審査の流れ

当法人の相談窓口に寄せられたご質問とその回答を取りまとめました。
なお、本FAQはインサイダー取引規制に関する考え方のポイントを一般論として示したものであり、実際の事案における事実関係によっては異なる結論となる場合があり得ることにご留意ください。また、インサイダー取引規制の対象とならない取引であっても、他の法令やモラルの観点から問題がないことを意味する訳ではないことにもご留意ください。
また、金融庁及び証券取引等監視委員会が、インサイダー取引規制の基本的な内容や実務上問題となる論点に関する法令解釈の指針等に係るQ&Aを公表していますので、こちらも併せてご参照ください。

インサイダー取引に関するよくある質問(0.3MB)

1. 規制対象となる者

  • 未公表の重要事実を知っているかを確認する。
    ※知っている場合は、当該重要事実の公表後に売買を行う。
  • 知っている情報が未公表の重要事実か判断が難しい場合は、自社の株式の売買を管理する部署などに確認・照会する。
  • 自社の株式の売買に関する社内ルールがある場合は、必ず社内ルールに従い、必要であれば所定の手続きをとってから売買を行う。

Q2. 親族に上場会社の役員(従業員)がいる場合
私の親族が上場会社の役員(従業員)を務めていますが、私が当該上場会社の株式を売買するとインサイダー取引規制違反となるでしょうか。 A2. 上場会社の役員や従業員は会社関係者に該当するため、親族の方は会社関係者に該当します。会社関係者が業務上で重要事実を知った場合、その会社関係者から未公表の重要事実の伝達を受けた者は第一次情報受領者に該当します。もっとも、親族に上場会社の役員や従業員がいるだけであって、その親族から未公表の重要事実の伝達を受けているのでなければ、インサイダー取引の成立要件を欠いていますのでインサイダー取引規制違反とはなりません。
Q3. 上場会社の役員退任後の売買の場合
私は、4か月前まで上場会社の役員を務めていましたが、このたび、資金が必要となったため、在任時から保有していた当該上場会社の株式を売却したいと考えています。退任後ですので、上場会社の株式の売買をしてもインサイダー取引規制に違反しないと考えてよいですか。 A3. 会社関係者でなくなった後1年以内の者も、会社関係者と同様にインサイダー取引規制の対象とされています。そのため、在任中に職務に関して知った未公表の重要事実が売買する時点で未だ公表されていない場合は、インサイダー取引規制違反となり得ます。また、退任後に新たに未公表の重要事実を知った場合であっても、会社関係者から伝達を受けた場合には、情報受領者としてインサイダー取引規制に違反することとなり得ます。なお、いずれのケースも、「資金が必要となった」などといった、売買の動機はインサイダー取引の成否には関係ありませんので御注意ください。
Q4. 「役員」の意義
インサイダー取引規制に関連して、「役員」の売買報告書の提出義務(金融商品取引法第163条)や、「役員」に対する短期売買利益の返還請求(金融商品取引法第164条)が定められていますが、どのような人が「役員」に該当しますか。 A4. 金融商品取引法第21条第1項第1号で「役員」は、「取締役、会計参与、監査役若しくは執行役又はこれらに準ずる者をいう。」と定義されていますが、この後に「第163条から第167条までを除き、以下同じ。」とありますので、インサイダー取引規制における「役員」の定義については解釈に委ねられていることになります。
しかし、一般的にはインサイダー取引規制における「役員」の定義も、上記の金融商品取引法第21条第1項第1号における定義と同じと考えられており、執行役員、相談役、顧問などは「役員」には含まれません。もっとも、執行役員、相談役、顧問などであっても、「その他の従業者」に該当するものとして、インサイダー取引規制の対象となると考えられます。
Q5. 「子会社」の範囲
インサイダー取引規制においては、上場会社の子会社の役職員も「会社関係者」に該当し、また、上場会社の子会社に関する一定の事項も当該上場会社の重要事実に該当すると聞きました。どこまでの範囲が「子会社」に含まれますか。 A5. 上場会社等の属する企業集団に属する会社として、直近の有価証券報告書などに記載されたものをいいます。(参考:金融庁は、平成20年12月25日、法令解釈に係る照会手続の回答の中で金融商品取引法第166条第5項に定める「子会社」への該当状況に対する考え方の一例を示しています。)

金融庁該当ページ
Q6. 立ち聞き、飲み会での情報受領
私は上場会社の従業員ですが、社内で重要事実を立ち聞きした場合やアフターファイブの飲み会の席で未公表の重要事実の話を聞いてしまった場合に自社の株式などの売買をしたらインサイダー取引規制に違反することになりますか。 A6. たまたま社内で知った場合であっても、その状況によっては重要事実を「職務に関して」知った会社関係者としてのインサイダー取引と判断されるおそれがありますし、飲み会の席上で知った場合であっても、情報受領者として規制の対象とされることも考えられますので、御注意ください。

2. 規制対象となる取引

Q1. 利益が少額の場合、損失が出た場合
上場会社の未公表の重要事実を知って当該上場会社の株式を買い付け、公表後に売却したものの、数万円程度の少額の利益しか出ていない場合や、損失が出てしまった場合でも、インサイダー取引規制違反となるでしょうか。 A1. インサイダー取引の成否には取引による利益の額・損失発生の別は関係ありませんので、会社関係者等が上場会社等の未公表の重要事実を職務に関して知った場合などにおいて、公表前に当該上場会社等の株式を売買した場合は、適用除外に該当しない限り、インサイダー取引規制違反となります。実際の事例でも、課徴金額が4万円と少額であっても課徴金納付命令が出された事例も存在します。
Q2. 1株(1単元)など少量の売買の場合
上場会社の未公表の重要事実を知っていますが、例えば100株(1単元)だけといった少量の売買であれば、インサイダー取引規制違反として摘発されることはありませんか。 A2. インサイダー取引の成否には取引数量は関係ありませんので、1単元であっても会社関係者等が上場会社等の未公表の重要事実を職務に関して知った場合などにおいて、公表前に当該上場会社の株式を売買した場合は、適用除外に該当しない限りインサイダー取引規制違反となります。実際に買い付けた株式が1単元と少量であっても課徴金納付命令が出された事例も存在します。
Q3. 利益確定売りをしていない場合
上場会社の未公表の重要事実を知ったうえで、当該上場会社の株式を買い付けましたが、重要事実の公表後も売却せず、保有を継続しています。当該買付けはインサイダー取引規制違反となりますか。 A3. 他の要件を満たす限り、未公表の重要事実を知って最初に買い付けた時点でインサイダー取引規制違反となります。そのため、その後買い付けた株式を売却しても、あるいは保有を継続していても、インサイダー取引違反でなくなることはありません。
Q4. 不当な利益を得る目的以外で売買した場合
子供の入学金準備、住宅ローン返済、役員就任にあたっての自社株保有や長期投資の目的であれば未公表の重要事実を知って売買をしてもインサイダー取引に該当しませんか。 A4. インサイダー取引は会社関係者と情報受領者が「未公表の重要事実を知って売買」すれば成立します。売買の動機はインサイダー取引の成否には関係ありません。
したがって、会社関係者又は情報受領者に該当するのであれば、設問のような目的に基づき売買を行ったとしても、インサイダー取引が成立しますので御注意ください。未公表の重要事実が公表されればインサイダー取引規制が解除されますので、売買にあたっては重要事実が公表されたかどうかを事前に御確認ください。
Q5. 決算発表の直前・直後の売買
上場会社が決算発表を行う直前や直後に、当該上場会社の役員や従業員が当該上場会社の株式を売買することは禁止されていますか。 A5. 上場会社の役員や従業員といった会社関係者ではあっても、法令上は、決算発表の直前・直後に自社の株式などの売買を行ってはならないとのルールはないため、当該上場会社の未公表の重要事実を知らなければ当該上場会社の株式の売買は禁止されておりません。
ただし、インサイダー取引の未然防止のため、上場会社によっては、社内規程により決算発表の直前・直後の当該上場会社の株式の売買を禁止しているところもありますので、社内規程の内容には十分御配慮をいただければと思います。
Q6. 役員(従業員)持株会
私は上場会社の役員(従業員)で、未公表の重要事実を知っています。役員(従業員)持株会で自社の株式を毎月買い付ける場合や、持株会から株式を引き出して売却する場合はインサイダー取引になりますか。 A6. 一定の計画に従い毎月行う定時定額の買付け(各役員・従業員の1回あたりの拠出額が100万円未満)はインサイダー取引規制の適用除外です。したがって、このような自社の株式の買付けであれば、未公表の重要事実を知っていても可能であり、インサイダー取引規制違反に問われることはありません。ただし、未公表の重要事実を知りながら行う持株会拠出額の増加や新規加入はインサイダー取引規制の対象となります。
一方で、持株会から引き出した株式の売付けは、インサイダー取引規制の適用除外とはされていません。自社の株式の売付けを適切に行い、インサイダー取引の疑いをもたれないようにするためには、「1. 規制対象となる者」のQ1で述べインサイダー取引関連サービス た留意点を踏まえることが有用であると考えられます。 インサイダー取引関連サービス
Q7. 株式累積投資制度(「るいとう」)
いわゆる「るいとう」による買付けはインサイダー取引規制の対象となりますか。 A7. 上記Q6の役員(従業員)持株会の定時定額の買付けと同様に、いわゆる「るいとう」による買付けも、インサイダー取引規制の適用除外とされています。もっとも、買い付けた株式を売却する場合はインサイダー取引規制の対象です。
Q8. 贈与・相続
贈与による上場会社の株式の譲渡又は譲受けはインサイダー取引規制の対象となりますか。また、相続による上場会社の株式の取得はインサイダー取引規制の対象となりますか。 A8. インサイダー取引規制の対象となる行為は「売買等」であり、これは売買その他有償の譲渡若しくは譲受けなどを意味します。そのため、無償で行われる贈与による株式の譲渡や譲受けはインサイダー取引規制の対象とはなりません。また、同様の理由から、相続による株式の取得もインサイダー取引規制の対象とはなりません。
Q9. ストックオプションの行使
私は、上場会社に勤務しており、会社からストックオプションの付与を受けて保有していますが、これを行使して株式を取得することはインサイダー取引規制の対象となりますか。また、ストックオプションを行使して取得した株式を売却する場合はどうですか。 A9. ストックオプションとして付与されている新株予約権を行使して株式を取得することは、インサイダー取引規制の適用除外にあたりますので、未公表の重要事実を知りながらでも可能です。
これに対して、ストックオプションを行使して取得した株式を売却する場合は適用除外にあたりません。したがって、特に株価の状況を見て権利行使・株式取得・売却を行う場合でも、未公表の重要事実を知っていると、取得した株式を売却できないケースがありますので御注意ください。
Q10. 市場外の相対取引、ToSTNeTを通じた取引
市場外での相対取引やToSTNeTを通じて行われる上場会社の株式の売買はインサイダー取引規制の対象となりますか。 A10. 市場外での相対取引やToSTNeTを通じて行われる上場会社の株式の売買は、いずれもインサイダー取引規制の対象となり得ますが、市場外での相対取引のうち、売買等の当事者双方が同一の未公表の重要事実を知って売買等を行う場合は、規制の適用除外に該当となる場合もあります。

3. 規制対象となる有価証券

Q1. 単元未満株式
私は上場会社の単元未満株式を保有していますが、このような単元未満株式の売却や買い増しはインサイダー取引規制の対象となりますか。 A1. 単元未満株式の売買についてインサイダー取引規制の適用除外とする規定がないので、単元株と同様にインサイダー取引規制の対象であると考えられます。
なお、これに対して、上場会社等が単元未満株式の買取請求に応じて買取りを行う場合(会社法第192条・第193条)、単元未満株式の売渡請求に応じて売渡しをする場合(会社法第194条)は、適用除外とされています。
インサイダー取引関連サービス Q2. ETF・株式投資信託
ETF、株式投資信託の売買等は、それぞれインサイダー取引規制の対象となりますか。 A2. ETF、株式投資信託は、原則として、インサイダー取引規制の対象である「特定有価証券等」ではありません。
もっとも、ETF、株式投資信託であっても、例えばいわゆる自社株投信のような、信託財産を特定の上場会社等の特定有価証券のみに対する投資として運用する旨を信託約款に定めた投資信託の受益証券や、同様の旨を規約に定めた投資法人の発行する投資証券などは、「特定有価証券等」に該当するものとして、インサイダー取引規制の対象となることがあります。
Q3. 未上場会社の発行する株式
未上場会社の発行する株式や、フェニックス銘柄はインサイダー取引規制の対象となりますか。 A3. インサイダー取引規制の対象は、上場会社等が発行する有価証券に限られますので、株式を上場していない未上場会社の発行する株式は、原則として、インサイダー取引規制の対象ではありません。ただし、フェニックス銘柄制度は、未上場会社株式の売買制度ではありますが、この制度の対象とされているフェニックス銘柄は、インサイダー取引規制の対象とされています。

フェニックス銘柄制度
Q4. 「子会社連動株式」・「連動子会社」の意義
子会社の決定事実の軽微基準について調べていたら、「子会社連動株式」や「連動子会社」といった言葉がでてきましたが(有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第52条第2項など)、これは何ですか。 A4. 簡単に言えば、上場会社がA、B2種類の株を発行している場合、A株については自社の利益を剰余金の配当の原資としますが(通常の上場株)、B株についての剰余金の配当がある特定の子会社の剰余金の配当に基づき決定されるときの、B株を子会社連動株式(いわゆるトラッキング・ストック)、その特定の子会社を連動子会社と呼んでいます。
連動子会社、子会社連動株式については、それぞれ、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第11号、同府令第52条第1項第12号に定義規定が置かれており、具体的な内容は金融商品取引法施行令第29条第8号に規定されています。
なお、現在は、上場会社が発行する株式に子会社連動株式は存在していません。

4. 重要事実

Q1. 四半期決算の数値
四半期決算において、決算短信で公表した予想値に比較して売上高等について大幅な差異が生じましたが、決算情報(金融商品取引法第166条第2項第3号)としてインサイダー取引規制上の重要事実となりますか。 A1. 決算情報として定義されているのは、通期の売上高等の予想値、決算数値について差異が生じたことであると考えられていますが、四半期決算の数値についても注意が必要です。
四半期決算の数値とはいっても、例えば、その内容から通期の売上高等の予想値の修正がされるであろうことが読み取れる場合は、具体的な数字としては四半期決算の売上高等の予想値を知った場合であっても、実質的に通期の売上高等の予想値の修正を知ったものとみられ、決算情報を知ったものと判断される場合があります。
また、四半期決算の売上高等の予想値の修正自体が株価に影響を与える場合もあると考えられますが、このような場合において、バスケット条項に該当する可能性が排除されているわけではありません。
Q2. ストックオプションの付与
当社では、役員・従業員に対してストックオプションを付与することを考えていますが、ストックオプションの付与の決定はインサイダー取引規制上の重要事実となりますか。 A2. 役員・従業員などに対してストックオプションとして新株予約権を付与する場合は、募集の払込金額を無償(0円)又は著しく廉価とすることが一般的であると思われます。
この場合、募集の払込金額の総額が1億円未満であれば、重要事実には該当しません。
Q3. 代表取締役又は代表執行役の異動、取締役の異動
上場会社において、代表取締役又は代表執行役の異動や、取締役の異動が決定されたことは、インサイダー取引規制上の重要事実となりますか。 A3. 代表取締役又は代表執行役の異動の決定は、適時開示事項ではあっても(有価証券上場規程第402条第1号aa)、一般的には、インサイダー取引規制上の重要事実には該当しないと考えられます。
また、代表権のない取締役や執行役の異動の決定も、一般的にはインサイダー取引規制上の重要事実には該当しないと考えられます。
ただし、例えば、代表取締役が当該上場会社に対して強い影響力を持つ創業者である場合などは、その辞任が株価に影響することも考えられますので、投資者の投資判断に著しい影響を及ぼすものとしてバスケット条項に該当する可能性もあると考えられます。
Q4. 株主優待の創設、変更、廃止
上場会社による株主優待の創設、変更、廃止の決定はインサイダー取引規制上の重要事実となりますか。 A4. 株主優待の創設や変更の決定については、重要事実のうち、剰余金の配当の決定に該当するか否かが問題となり得ますが、一般的には株主優待の創設、変更、廃止の決定が剰余金の配当に該当することはありません。ただし、ほとんどの株主が株主優待を期待して株式を保有している場合などであれば、その廃止の決定はバスケット条項に該当する可能性があると思われます。
Q5. 上場会社等の決定事実の軽微基準(単体の数値か連結の数値か)
一定の重要事実については軽微基準が定められており、例えば、上場会社等による株式交換の決定に関しては、当該上場会社等が完全親会社となる場合であれば、「株式交換完全子会社・・・となる会社・・・の最近事業年度の末日における総資産の帳簿価額が会社の最近事業年度の末日における純資産額の100分の30に相当する額未満であり、かつ、最近事業年度の売上高が会社の最近事業年度の売上高の100分の10に相当する額未満である場合において、当該株式交換完全子会社となる会社との間で行う株式交換」は軽微基準に該当し、重要事実には該当しないとされていますが(金融商品取引法第166条第2項第1号チ、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第5号イ)、この場合の純資産額や売上高は、単体の数値又は連結の数値のいずれを意味するのでしょうか。 インサイダー取引関連サービス A5. 単体の数値を意味します。
子会社の決定事実に係る重要事実の軽微基準に関しては、法令上、「『当該上場会社等の属する企業集団の』資産の増加額」(有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第52条第1号イ)のように、連結の数字を指すことが明示されています。
御質問の例の場合は、特に上記の文言のように「当該上場会社等の属する企業集団の」といった限定はされていないため、単体で判断していただくことになります。
ただし、当該上場会社等が特定上場会社等である場合には、資産額や売上高等の財務数値として連結の数値を参照していただくことになります。

Q1. 重要事実の公表直後の売買
上場会社が重要事実を公表した直後に、当該上場会社自身が自己株式取得を行ったり、会社関係者が売買等を行ったりすると、インサイダー取引規制に違反することになりますか。 A1. 重要事実が公表された後であれば、当該上場会社の株式の売買などがインサイダー取引規制に違反することはありません。
ただし、公表直後においては、実質的に見て、未公表の時点から重要事実を知っていた会社関係者と一般投資家との間に情報格差が存在するため、当該会社関係者、特に取締役等が積極的に自社の株式の売買を行うことは、一般投資者との平等性において著しく衡平を欠くこととなるおそれがあります。
このため、東証からは、上場会社に対し、上場会社の会社関係者が重要事実の公表直後に当該上場会社の株式の売買を行う際には、会社情報を広範な投資者に公平、迅速に伝達するという適時開示情報閲覧サービスの本来の制度趣旨をよく御理解いただき、十分な配慮をいただきたい旨の通知を上場会社宛てに通知させていただいております(平成16年1月16日(東証上サ第19号)「証券取引法施行令第30条の改正に伴う積極的なIR活動の充実等の要請について」)。

6. 罰則等

Q1. インサイダー取引の罰則等
インサイダー取引規制に違反した場合、どのような罰則がありますか。 A1. 5年以下の懲役若しくは500万円以下の罰金、又はこれらの併科になります。また、法人の代表者又は法人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人の計算でインサイダー取引規制に違反した場合には、その法人に対して5億円以下の罰金刑が科されます。
また、インサイダー取引規制違反によって得た財産は原則として没収又は追徴されます。例えば、インサイダー取引により200万円で買い付けた株式を売却することによって300万円を得た場合には、300万円が没収又は追徴の対象となります。
このほか、罰則ではありませんが、規制の実効性確保のため、行政上の措置として、インサイダー取引規制に違反して自己の計算で有価証券の売買等を行ったものに対して、金融庁から課徴金納付命令が出されます。これにより、違反行為によって得た経済的利益相当額を基準として定められた方法によって算出された金額を国庫に納めることになります。
Q2. インサイダー取引規制の時効等
インサイダー取引規制違反の時効はいつ成立しますか。 A2. 公訴時効は、売買等(買付け等又は売付け等)が行われた日から5年を経過することによって完成します。また、課徴金納付命令に先立つ審判手続開始の決定の除斥期間についても同様です。
Q3. 課徴金と刑事罰の関係
インサイダー取引規制に違反した場合、一つの違反行為が課徴金と刑事罰の両方の対象とされることはありますか。 A3. 法令上は、一つの違反行為を課徴金と刑事罰の両方の対象とすることも可能となっています。
ただし、刑事罰としてインサイダー取引により得た財産の没収又は追徴が行われている場合は、当該財産の価額に相当する金額を課徴金の額から控除するなどの調整がなされることになっています(金融商品取引法第185条の7第15項、第185条の8第1項)。

7. 社内ルール等

このような特定の時期における役職員による売買の規制は、法令上の要請ではなく、インサイダー取引の未然防止の観点から、各上場会社の社内ルールに基づいて行われているものです。もっとも、このような規制を設けることにより、役職員の資産形成の事由を一定の範囲で制限することにもなります。
そのため、このような社内ルールを設けることの是非については、各上場会社において、未然防止の実効性を確保しつつも、過剰規制に陥らないように配慮しつつ、判断されるようお願いいたします。
Q3. 家族を社内ルールの対象とすることの是非
当社は上場会社ですが、役員(従業員)の家族の自社株の売買についても、役員(従業員)と同様に事前届出の対象とするなどの社内ルールの対象とすべきでしょうか。 A3. 上場会社において、一律的に役員(従業員)の家族を社内ルールの対象として売買状況を管理することは、必ずしも必要ではないと考えられます。各上場会社の管理状況を見ると、一部の上場会社では家族の自社株売買についても社内ルールの対象としているケースもありますが(※)、各社の実情に応じて御判断いただければと思います。
過去の公表資料 (インサイダー取引関連サービス ※参考:「第三回全国上場会社内部者取引管理アンケート調査報告書」問9)
役員(従業員)の家族によるインサイダー取引を未然に防止するためには、社内ルールの対象とする以外にも、未公表の重要事実が家族に伝わらないように情報管理を徹底することやJ-IRISSに登録すること(下記Q6参照)も有用です。
Q4. 社内ルールへの違反
当社は上場会社ですが、社内ルールで、決算期の直前・直後に自社の株式などの売買を行ってはならないとのルールが設けられています。このような売買をするとインサイダー取引規制に違反することになりますか。 A4. 社内規程はインサイダー取引の未然防止の観点から設けられているものであり、法令上は、決算期の直前・直後に自社の株式などの売買を行ってはならないとのルールはないため、決算期の直前・直後に自社の株式などの売買を行ったこと自体が直ちにインサイダー取引規制に違反することになるわけではありません。したがって、このような時期に売買を行っても、貴社の未公表の重要事実を知らなければインサイダー取引規制に違反することはありません。
もっとも、法令に違反することがなくても、社内規程に違反すれば、一般的には就業規則違反として懲戒処分の対象となり得ることに御注意ください。
Q5. 子会社役員の報告義務
上場会社の「役員」については、特定有価証券等の売買等の報告(売買報告書)の提出義務(金融商品取引法第163条)、短期売買利益の返還(金融商品取引法第164条)に関する規定がありますが、当該規定の対象となる「役員」には子会社の役員も含まれますか。 A5. 売買報告書の提出義務を負い、短期売買利益の返還請求の対象とされているのは、当該上場会社の役員及び主要株主(※)であり、当該上場会社の子会社の役員は対象ではありません。ただし、当該上場会社の役員を兼務している方は当該上場会社の役員として売買報告書の提出などが必要になります。

  • 「主要株主」とは、自己又は他人名義をもって総株主等の議決権の10%以上の議決権を有している株主のことを言います。(金融商品取引法第163条1項)

Q6. J-IRISS
「J-IRISS」とは何ですか。 A6. 「J-IRISS」(Japan-Insider Registration & Identification Support System)とは、日本証券業協会が運営する、上場会社の役職員およびその同居者による意図しないインサイダー取引を防ぐためのシステムのことをいいます。2020年1月末現在、東証一部上場会社の9割以上が加入しています。
J-IRISSの詳細につきましては、「その他の活動状況」のページ又は日本証券業協会のHPを御参照ください。

インサイダー取引とは? 規制対象となる者・事例・ 違反した場合の罰則などを分かりやすく解説!

契約ウォッチ編集部

<インサイダー取引規制の対象となる者>

インサイダー情報の種類

「重要事実」とは、上場会社等の株価に影響を与える可能性が高い重要な事実のことです。

「決定事実」「発生事実」「決算情報」のほか、その他の投資判断に著しい影響を及ぼす事実が重要事実に該当します。

✅ 新規発行株式・処分する自己株式・新株予約権を引き受ける者の募集
✅ 資本金の額の減少
✅ 資本準備金・利益準備金の額の減少
✅ 自己株式の取得
✅ 株式無償割当て・新株予約権無償割当て
✅ 株式・優先出資の分割
✅ 剰余金の配当
✅ 株式交換
✅ 株式移転
✅ 株式交付
✅ 合併
✅ 会社分割
✅ 事業の全部又は一部の譲渡・譲受け
✅ 解散(合併による解散を除く)
✅ 新製品・新技術の企業化
✅ 業務上の提携・業務上の提携の解消
✅ 子会社の異動を伴う株式・持分の譲渡・取得
✅ 固定資産の譲渡・取得
✅ 事業の全部又は一部の休止・廃止
✅ 株式の上場廃止申請
✅ 認可金融商品取引業協会に対する、株券登録の取消申請
✅ 認可金融商品取引業協会に対する、株券の取扱有価証券としての指定の取消申請
✅ 破産手続開始・再生手続開始・更生手続開始の申立て
✅ 新たな事業の開始
✅ 公開買付け等に対抗するため、取締役会等が決定した要請
✅ 金融機関による、預金保険法に基づく債務完済不能等の申出

なお、上場会社等の子会社についても、以下のいずれかの事項を行うこと又は行わないことを、子会社の業務執行決定機関が決定した事実が「決定事実」に該当します(金融商品取引法166条2項5号、金融商品取引法施行令29条)。

✅ 株式交換
✅ 株式移転
✅ 株式交付
✅ 合併
✅ 会社分割
✅ 事業の全部又は一部の譲渡・譲受け
✅ 解散(合併による解散を除く)
✅ 新製品・新技術の企業化
✅ 業務上の提携・業務上の提携の解消
✅ 孫会社の異動を伴う株式・持分の譲渡・取得
✅ 固定資産の譲渡・取得
✅ 事業の全部又は一部の休止・廃止
✅ 破産手続開始・再生手続開始・更生手続開始の申立て
✅ 新たな事業の開始
✅ 金融機関による、預金保険法に基づく債務完済不能等の申出
✅ 剰余金の配当(上場会社等の株式の剰余金の配当が、子会社の剰余金の配当に基づき決定される場合のみ)

✅ 災害に起因する損害・業務遂行の過程で生じた損害
✅ 主要株主の異動
✅ 特定有価証券や関連するオプションの上場廃止・登録取消しの原因となる事実
✅ 訴訟の判決・裁判によらない訴訟の完結
✅ 事業の差止め等に関する仮処分に関する申立て・裁判・裁判によらない手続の完結
✅ 免許の取消し・事業の停止等の法令に基づく処分
✅ 親会社の異動
✅ 債権者等による破産手続開始の申立て等
✅ 不渡り等
✅ 親会社に係る破産手続開始の申立て等
✅ 債務者等による不渡り・破産手続開始の申立て等により、債務不履行の恐れが生じたこと
✅ 主要取引先(売上総額又は仕入総額の10%以上)との取引停止
✅ 債権者による債務免除・第三者による債務引受け又は弁済
✅ 資源の発見
✅ 特定有価証券や関連するオプションの取扱有価証券としての指定取消しの原因となる事実
✅ 特別支配株主による、株式等売渡請求を行うこと又は行わないことの決定

✅ 災害に起因する損害・業務遂行の過程で生じた損害
✅ 訴訟の判決・裁判によらない訴訟の完結
✅ 事業の差止め等に関する仮処分に関する申立て・裁判・裁判によらない手続の完結
✅ 免許の取消し・事業の停止等の法令に基づく処分
✅ 債権者等による破産手続開始の申立て等
✅ 不渡り等
✅ 孫会社に係る破産手続開始の申立て等
✅ 債務者等による不渡り・破産手続開始の申立て等により、債務不履行の恐れが生じたこと
✅ 主要取引先(売上総額又は仕入総額の10%以上)との取引停止
✅ 債権者による債務免除・第三者による債務引受け又は弁済
✅ 資源の発見

✅ 上場会社等の売上高・経常利益・純利益・剰余金の配当
✅ 上場会社等の属する企業集団の売上高・経常利益・純利益
✅ 上場会社等の子会社の売上高・経常利益・純利益(子会社が上場会社等である場合に限る)

具体的には、上場会社等(その子会社含む)の運営・業務・財産に関する重要な事実であって、投資判断に著しい影響を及ぼすものは、「重要事実」としてインサイダー取引規制の対象となります。

インサイダー取引とは?

当社でのお取引にあたっては、各商品毎に所定の手数料や諸経費等をご負担いただく場合があります。
金融商品のお取引においては、株価の変動、為替その他の指標の変動等により損失が生じるおそれがあります。
また、商品等の種類により、その損失の額が保証金等の額を上回るおそれがあります。
上記の手数料等およびリスク・ご注意事項についての詳細はこちらをよくお読みください。
お取引に際しては、契約締結前交付書面および目論見書等の内容をよくお読みください。
当社は日本国内にお住まいのお客様を対象にサービスを提供しています。

FX取引(店頭外国為替証拠金取引)は、一定の証拠金を当社に担保として差し入れ、外国通貨の売買を行う取引です。
多額の利益が得られることもある反面、多額の損失を被る危険を伴う取引です。預託した証拠金に比べて大きな金額の取引が可能なため、金利、通貨の価格、金融商品市場における相場その他の指標に係る変動を直接の原因として損失が生じ、その損失の額が預託した証拠金の額を上回るおそれがあります。
取引手数料は0円です。ただし、当社が提示する通貨の価格の売値と買値の間には差額(スプレッド)があります。
注文の際には、各通貨ペアとも取引金額に対して4%以上(レバレッジ25倍)の証拠金が必要になります。当社でお取引を行うに際しては、 「店頭外国為替証拠金取引の取引説明書」等をよくお読みいただき、取引内容や仕組み、リスク等を十分にご理解いただき、ご自身の判断にてお取引ください。

CFD取引は預託した証拠金に比べて大きな金額の取引が可能なため、原資産である株式・ETF・ETN・株価指数・その他の指数・商品現物・商品先物、為替、各国の情勢・金融政策、経済指標等の変動により、差し入れた証拠金以上の損失が生じるおそれがあります。
取引金額に対して、商品CFDは5%以上、指数CFDは10%以上、株式CFD・バラエティCFDは20%以上の証拠金が必要となります。
取引手数料は無料です。手数料以外に金利調整額・配当調整額・価格調整額が発生する場合があります。
当社が提示する価格の売値と買値の間には差額(スプレッド)があります。相場急変時等にスプレッドが拡大し、意図した取引ができない可能性があります。
原資産が先物のCFDには取引期限があります。その他の銘柄でも取引期限を設定する場合があります。
当社の企業情報は、当社HP及び日本商品先物取引協会のHPで開示されています。

LINE証券株式会社/金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第3144号、商品先物取引業者
加入協会/日本証券業協会、一般社団法人 金融先物取引業協会、日本商品先物取引協会

今さら聞けない「インサイダー取引」、どんなときに成立するの?

インサイダー取引の要件(viaduct_k / PIXTA)

●社長の「知人」まで逮捕されたのはなぜ?

ーー元社長は、知人会社名義で会社の株券を買い付けたとされています。このように、他人名義で取引していたとしても、インサイダー取引にあたるのですか?

写真はイメージ(Fast&Slow / PIXTA)

ーー報道によると、知人は、元社長から大手家電量販店との業務提携計画という重要事実を知らされて、自分が経営する会社名義で衛生機器メーカーの株を買い付けています。知人の行為まで違法とされるのは、なぜでしょうか。

ーー情報受領者からの又聞きという形で情報の伝達を受けた人(二次情報受領者)がいた場合、この人もインサイダー取引の規制対象となるのでしょうか。

●コンプライアンス方面が苦手な会社役員も…防止のためにできること

澤井弁護士は社内でコンプライアンス研修をおこなう必要性を強調する(Fast&Slow / PIXTA)

ーーインサイダー取引は外からは見えにくい犯罪といえます。どのような経緯で発覚するのでしょうか。

ーーインサイダー取引を防止するためには、どのようなことが必要だと思いますか。

プロフィール

澤井 康生

警察官僚出身で警視庁刑事としての経験も有する。ファイナンスMBAを取得し、企業法務、一般民事事件、家事事件、刑事事件などを手がける傍ら東京簡易裁判所の非常勤裁判官、東京税理士会のインハウスロイヤー(非常勤)も歴任、公認不正検査士試験や金融コンプライアンスオフィサー1級試験にも合格、企業不祥事が起きた場合の第三者委員会の経験も豊富、その他各新聞での有識者コメント、テレビ・ラジオ等の出演も多く幅広い分野で活躍。陸上自衛隊予備自衛官の資格も有する。現在、朝日新聞社ウェブサイトtelling「HELP ME 弁護士センセイ」連載。楽天証券ウェブサイト「トウシル」連載。新宿区西早稲田の秋法律事務所のパートナー弁護士。代表著書「捜査本部というすごい仕組み」(マイナビ新書)など。

インサイダー取引規制~【上場後に留意すべき事柄】 - 会計の専門家集団 アガットコンサルティング

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  1. 【上場後に留意すべき事柄】~インサイダー取引規制~

インサイダー取引

重要な情報を知り得る特別な立場にある者が当該情報を知って取引を行うと、一般投資家と比べて有利で不公平であり、市場に対する信頼が損なわれます。そこで、上場会社等(上場株式、上場REIT等の発行会社)の重要事実を知った会社関係者が、その重要事実が公表される前に、その上場会社等の株式やREIT等の売買等の規制対象取引をすることは、金融商品取引法により禁止されています(第166条)。
公開買付け等の実施又は中止に関する事実を知った公開買付者等関係者が、その事実が公表される前に、その公開買付け等に係る上場会社等の株式等を売買等することも、同様に禁止されています(第167条)。
会社関係者でなくなった後1年以内の者、公開買付者等関係者でなくなった後6ヶ月以内の者も、上記と同様に扱われます。 また、これらの関係者から情報の伝達を受けた情報受領者が公表前に売買等を行うこと(第166条第3項及び第167条第3項)や、他人の利益獲得又は損失回避を目的として公表前に他人に情報伝達したり、情報を伝達しなくても他人に売買等を推奨したりすること(第167条の2)も、同様に禁止されています。

1.重要事実

  • 1.上場会社の決定事実、発生事実、決算情報、その他投資者の投資判断に著しい影響を及ぼすもの
  • 2.上場会社の子会社の決定事実、発生事実、決算情報、その他投資者の投資判断に著しい影響を及ぼすもの
  • 3.上場投資法人の決定事実、発生事実、決算情報、その他投資者の投資判断に著しい影響を及ぼすもの及び上場投資法人の資産運用会社の決定事実、発生事実、その他投資者の投資判断に著しい影響を及ぼすもの

2.会社関係者

  • 1.上場会社等の役員、代理人、使用人その他の従業員で、その職務に関して重要事実を知ることとなった者
  • 2.上場会社等の帳簿閲覧権を有する株主等(総株主の議決権の3%以上を保有する株主等)で、権利の行使に関して重要事実を知ることとなった者
  • 3.上場会社等に対する法令に基づく権限を有する者(許認可権を有する官庁の公務員等)で、当該権限の行使に関して重要事実を知ることとなった者
  • インサイダー取引関連サービス インサイダー取引関連サービス
  • 4.上場会社等と契約を締結している者又は締結の交渉をしている者(顧問契約を締結している弁護士や会計士、融資契約を締結している取引銀行等)で、当該契約の締結等に関して重要事実を知ることとなった者
  • 5.上記2又は4の会社関係者が法人であり、かつ、その役員、代理人、使用人その他の従業員が上記2又は4により重要事実を知ることとなった場合における、その法人の他の役員、代理人、使用人その他の従業員で、その職務に関して、重要事実を知ることとなった者

3.インサイダー取引関連サービス 規制対象取引

  • 1.上場会社等の役員又はその委任を受けた者が、日刊新聞紙を販売する新聞社、通信社又は放送局等の2以上の報道機関に対して当該事実を公開した後、12時間が経過した場合
  • 2.上場会社等が発行する有価証券を上場する金融商品取引所等に対して当該事実を通知し、当該金融商品取引所等において公衆の縦覧に供された場合
  • 3.当該事実が記載された有価証券報告書、臨時報告書等が公衆の縦覧に供された場合

インサイダー取引規制に違反して規制対象取引を行った場合、5年以下の懲役若しくは500万円以下の罰金に処せられ、又はこれらを併科されることとなります(金融商品取引法第197条の2)。法人の計算においてインサイダー取引規制に違反する規制対象取引が行われた場合には、その行為者が罰せられるほか、その法人に対して5億円以下の罰金刑が課せられます(第207条)。
インサイダー取引規制に違反して情報伝達又は取引推奨を行った場合、情報伝達又は取引推奨を受けた者が実際にインサイダー取引規制に違反して規制対象取引を行った場合に、5年以下の懲役若しくは500万円以下の罰金に処せられ、又はこれらを併科されることとなります(金融商品取引法第197条の2)。
なお、インサイダー取引規制に違反して得た財産は、没収(没収できないときは追徴)されます(第198条の2)。この場合の「財産」とは、取引によって得られた「利益」ではなく、例えばインサイダー取引に違反して売却した場合にはその売却代金の全額であるとされています。 このほか、罰則ではないものの、行政上の措置として、インサイダー取引規制違反に対して課徴金納付命令が出されます。課徴金納付命令が出された場合、違反行為による経済的利益相当額として法令所定の方法により計算された金額を国庫に納付することとなります。

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